3日目

起床

6時過ぎ起床。
快晴!

上高地の駐車場に止めようとするが、何個もある。
適当な駐車場に止めて、お金を払うと、背広のオッサンがやってきて
「今バスが言っちゃった所なんですよー。で、どうですかねあいのりで」
もちろん即OK。
多少の料金差などどうでも良い。
旅行先での快晴の時間帯は貴重なのです。


上高地

当初は駐車場→中の湯→焼岳→上高地→駐車場
とめぐるつもりだったのだが
タクシーの運転手いわく、中の湯コースは廃道になったとのこと。
上高地の登山口からピストンすることにした。
車の中で運転手はお盆休みの渋滞の様を語っていた。
曰く、駐車場から上高地まで3時間かかったそうな。
小生もお盆は連休だったのだが、引きこもっていて正解だったようだ。



運転手は小生を上高地の帝国ホテル前で下ろし道を説明したかと思うと、お金を請求せずに出発しようとしたので、 呼び止めて金を支払った。
金には汚くない人なのであろう。
仕事というか、労働というものの代償は、金だけでは辛すぎる。
真っ当な感覚を持った人間にはね。

上高地ホテル前から登山口まで暫く歩く。寒い。
紅葉はそこそこかな?


登山口からしばらくは森の中。
登山道は整備されていて歩きやすい。
森を抜けると焼岳が現れる。くっきり見える。良い天気だ。
手前のグリーンベルトが美しいく、小さな自然の楽園のように思える。
あそこに行ってみたい。住みたい…と思うが、足を踏み入れた人はいるのだろうか。


森林限界に近づくと、岩肌が現れる。


岩にしがみつく低木が見事に焼けている。


天気と相まって、絶好の紅葉狩りになった。
宿木もそうだが、低木や蔦植物は虫に食われることも萎れることもなく、綺麗に焼ける。


行程の唯一の危険箇所。


登った先でも紅葉がお出迎え。


やがて森林限界が訪れる。
立ち枯れが墓標のように青空を背景に立ち並ぶ。
天気に感謝せずにはおれない。


稜線にでる前に山小屋があり、他の登山客と情報交換をする。
皆、小生と同じようにピストンするか、中の湯に降りるか悩んでいるようだ。

稜線に出るとさすがに風寒く上着を着るが、防寒具を着るには至らない。
常に照りつける陽光が体を温めてくれる。
そんなこんなで30分も歩くと頂上間近。


あっという間に到達。
写真をとらずに歩けば、たぶん2時間もかからないだろう。


頂上からの眺望。


日本アルプスは雲隠れ。
変な雲…


ここからピストンして上高地に帰るはずが、どうしてこうなったかと言えば…


頂上から見る紅葉があまりに綺麗で、後先考えずに中の湯ルートで下る。


雲が湧いてきた。


Great!


素晴らしい!


大満足!


やがて森の中へ。
ここも紅葉しているが、山の上と比べるとねぇ・・・

道中は結構ぬかるんでいた。


降りた先は中の湯、ではなく中の湯の先の峠(焼岳登山口)に到着。
中の湯ルートは本当に廃道になったようだ。
仕方ないので車道をとぼとぼ歩く。
車道というのは車や自転車にとっては非常に都合が良いが
歩く人間にとって極めて不都合にできている。
登山靴だとなおさら足が痛くなる。

途中で勇気を振り絞り何度かヒッチハイクをしたが、誰も止まらなかった。
長野人は冷たいね。


卜伝の湯

車道を小1時間あるき、中の湯に到着。
ここの小さな売店で卜伝の湯という洞窟温泉に入れる。
完全貸切なので、前の客がいるとまたなければいけない。
親父に聞くと20分待ちらしいので、待つことにする。

ビールを買い、親父と話し時間をつぶす。
親父曰く「今年の紅葉は色が薄い」そうだ。白馬でも色が薄かった。 どうも今年は全体的にダメなようだ。

…待てど暮らせど帰ってこない。
親父が「みんな約束を守ってくれないんですよね。嫌になっちゃう。…風呂の前までいって待ちますか」というので一緒にいくと
若い男がヘラヘラしながら「いやー、連れがちょっと時間かかっちゃって…」とかほざいている。

ハゲおっさん大激怒! ワシは旅行に関しては妥協せぬ。
「こっちは時間と金かけてここまで来てるんだよ! お前の都合なんて知ったことじゃない」と怒鳴りつけてたら、女が出てきた。
当然女にも「貴様は日本人として恥ずかしく無いのか。親の顔が見てみたい! なんか言うことは無いのか」と散々怒鳴りつけ、 女が泣きそうな声で「すいませぇん…」と誤った挙句、トボトボ去っていった。
親父はさぞかし痛快な顔をして洞窟の鍵を貸してくれた。

アイツら口では謝ったが絶対反省してないんだろうな。
それどころか「あんなことで怒るなんてアイツは絶対頭がおかしい。 だから一人で旅行なんてしてんだw」とバカにしてるに100ペリカ。
そういう連中がオマンマンしてガキが生まれて、約束を守らないのが当たり前だと思っている親と、 そんな親に育てられた子供で幸せ家族計画をしていくのだろう。
メデタシメデタシだ。

温泉はというと、洞窟内の白濁硫黄泉。
まぁ無理に来る必要はないかな。

ついでに売店の親父に極秘の観光情報を教えてもらったが…ネットでぐぐっても出てこない情報なので、 小生も書くのをやめておく。




上高地

温泉から上がり、バスに乗り上高地へ。
バカップルのせいで一本遅いバスに乗る羽目になった。

午後4時に上高地ターミナルへ到着。 大正池から駐車場への最終便は5時過ぎ…ということで、河童橋を軽く見て、大正池へと歩き出す。

肝心の河童橋は…ただの吊り橋? 紅葉も色が薄い。
だが爺共は写真を撮りまくっていた。 川沿いの遊歩道を下る。
あまり良い景色はない。
紅葉を見るなら他へ行ったほうがよさそう。


大正池

5時前に到着。
池から突き出たシラカンバが印象的だが、それ以上でもそれ以下でも無し。
上高地は典型的な有名無実の観光地のようだ。

バスの時間までウロウロしていたら、いきなり青年に声をかけられた。
「つかぬ事をお聞きしますが、携帯は何をつかってますか?」

???ナンノコッチャ、と思ったが、話を聞くと
仲間とはぐれてしまったが携帯電話が通じず連絡が取れないため困っている、 ということだった。
青年の携帯電話はソフトバンク、小生はAU。
AUは電波が3本とも立っており、青年は仲間と連絡を取る事ができ、バスに乗って帰っていった。
なんでも上高地ターミナルで待ち合わせだったようだが、よくわからず大正池で降りて、 一日中ここに居たそうだ。かわいそうに。
青年ももっと早く行動すればよかったかもしれないが、誘った連中が無責任すぎる気がする。

まぁ俺みたいなひとりもんには関係ない話だがね。


最終バスまで適当に散策。
雲が立ち込めて、夕焼けにはならなかった。

バスの時刻表を見ると最終は17:50担っている。
だが17:10に到着したバスの運転手に聞くと、コレが最終便らしい。
時刻表を信じていたらどうなっていたことやら。観光業で食ってくつもりならキッチリ直してくれよ…

バスに乗りにのると、駐車所は5箇所に分かれているから、降りるところに注意しろとアナウンスが掛かった。
はて…ワシは何処で降りたらいいのやら。
運転手に話を聞くと「うーん、それじゃ中ノ沢って所だと思いますよ」といわれ、中ノ沢で降りる。
そこから10分ほど歩き、やっと駐車場に到着。


おぶー

ふたたびおぶーの世話になる。
電気風呂きんもちぃイイイ
食事はまろやか黒酢ラーメン…不味し!

おぶーの良いところは、施設充実のスパタイプにもかかわらず、 お湯の塩素臭さがない。
いわゆる温泉ではないようだが、アルプスの天然水をかけ流しで使っているそうだ。


就寝

明日は天気が悪そうなので遅めに起きることにする。
諏訪付近の道の駅まで走り就寝




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